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一般人でも招待状ってもらえるの?
ファッションが好きなおしゃれさんが一度は憧れる、世界のファッション一大イベント、パリコレ。
基本的には、モデル、プレス、メディアなど、ファッション業界で働く人だけが招待状をもらえる、ビジネス向けのイベントとされているファッションウィーク。
開催地によってそのシステムは違うようですが、一般人にはなかなかチャンスが掴みにくい!
「ファッション関連、メディア関連で働いていない方は招待状をもらうことが出来ません」
そんな記事をどこかで目にした方も多いでしょう。当時私も思い立って調べてみた結果、日本のサイトにはそればかりで、一般人の私には可能性が何一つ見えませんでした。悲しいですね•••。
でも、ちょっと待って!諦めるのは少し早い!「ファッション業界で働いてないし•••」「学生だし•••」そんなあなたも、招待状を手に入れるチャンスはあるのです!
一般人の私がパリコレの招待状をもらった実体験
2019年2月下旬から3月頭にかけて行われたミラノコレクション、パリコレ(どちらもファッションウィークと呼ばれる)に実際に私、行ってきました。
ファッションウィークにはいくつか種類があります。例えばパリのファッションウィークにも、Men、 Women、 Haute Coutureと3種類があり、それぞれSpring/Summer、Autumn/Winterと年に2回に分けて行われるんですね。今回私が観たファションウィークは、WomenのAutumn/Winter19/20(通称AW19)と呼ばれるものです。主なファッションウィークはニューヨーク→ロンドン→ミラノ→パリの順に行われますが、パリコレはその中でも最も規模が大きいです。さすがファッションの街、パリですね。このWomen AWコレクションは、毎年2月頭にニューヨークで開催、3月頭にパリで終わり、Women SSコレクションは9月頭にニューヨーク、10月頭にパリというスケジュールになっています。(さらに詳しい、または最新のスケジュール情報を知りたい方は、FWOの公式サイトをご覧ください。)
前置きが長くなりましたが、ここからが私の実体験。
ミラノでもランウェイを見ることが出来ましたが、また別の、いわゆる正攻法で観たので、実際に招待状をもらったのはパリコレの話になります。(「正攻法」が気になる方はこの記事をそのまま読み進めてください)
招待状をもらう為に、私の場合、2月25日から開催されたパリコレに向けて、2月頭に
ショー開催予定の全ブランドのプレスに招待状リクエストのメールを送りました。
結果、残念ながら一般人の私にはブランドから何通か返信が来ましたが、「Unfortunately…」の文字ばかりで、招待状ゲットならず。一般人のこの手のリクエストの成功例は聞いたことが無かったので、「やっぱり現実は厳しいか•••」という感触でしたね。
しかしここで諦める私ではない!何事も「粘り強く」が大切ですね。相手を傷つける訳でもないのでチャンスのために挑戦していきましょう!(笑)
直前なら招待状が余っていて人を選ばずくれちゃったりなんてことがあるのでは、ということで開催直前の2月22日にメール再送。
結果、ショー2日前や前日という何ともギリギリなタイミングでインビテーションがいくつかのブランドから送られてきました。私にとっては大きな進歩ですね!!!
リクエストメールの送り方、送り先の調べ方など詳しく別記事にしますので、そちらをお楽しみに!
それでもダメな場合は「正攻法」
さて、これまで招待状のリクエストメールをプレスに送るという方法をお伝えしましたが、ネックなのは、英語でメールを送る必要があるということですね•••。開催地がパリやミラノだからと言って、フランス語やイタリア語で送る必要はありません。フランスのブランドであっても、基本的にプレスは英語力が堪能なはず。ただ、日本語でメールをしてもなかなか通じないかと思います。
それでも挑戦したい!という方は、英語ができる友達か、最悪Google翻訳に頼りましょう(笑)または、日本のブランドのショーをパリコレで!と思うのなら日本人らしきメールアドレスのプレスを探して、日本語で送ってみるか、というところですが日本語を理解してもらえる保証はありません。しかし、何事も挑戦!ということで思いつく手を片っ端から試してみるという姿勢はとても良いと思いますよ!
しかし、招待状をそもそももらえるという確証はありません。「せっかくファッションウィークのために高いお金を出してパリに来たのに•••」待ってください、まだ希望はありますよ!
私がどうやってミラノでファッションショーを観たのか。実は、「正攻法」があるんです。
①空席を狙って、一般客の列に並んでショー開始ギリギリまで粘りましょう!
ファッションウィーク中のタイトなスケジュールの中、すべてのショーを見て回るなんてことは不可能なんですね。会場はミラノ・パリ中に分散されていますし、地下鉄を乗り継いで一時間間隔で開催されるショーを回り切ることなんて簡単には出来ません。ですので、招待状をリクエストし、貰ったブランドの中でうまく取捨選択をして効率の良いスケジュールを皆さん組むわけです。また、単に会場を間違えた、辿り着けなかった、時間に間に合わなかった、というハプニングを理由に出席できない人もいるんですね。
そして、その空席に入り込めるのが、人より先に会場に着き、そういった一般客の作る列にいち早く並び、熱烈アピールをした人なんです。ちなみに私は、ミラノのショーでこれが成功した時、他の観覧客どころか、準備前のモデルの会場入りより先に一人で待ってました(笑)
または、会員制のウェブサイトを使って、
②一般客でも楽しめる会員向けのイベントに参加(FWO)
してファッションウィークを楽しむこともできますよ!
「正攻法」で注意するべきこと5つ
1 全体のスケジュールを確認し、大まかな情報を自力で入手すること
2 会場が公表されていない場合が多い
3 全てのブランドが飛び込みの一般客用に案内をしてくれる保証はない
4 会場の入り口が分かりにくいこともある
5 とにかく冷たくあしらわれても粘ること
説明しますね。
1 ファッションウィーク全体のスケジュールを確認し、大まかな情報を自力で入手すること
「世界最大規模のファッションイベント」と謳われるパリコレ。街全体がファッションモードに包まれる特別な1週間ですので、「パリに住む人たち、特にファッションに関わる仕事をしている人ならパリコレの情報を持ってるだろう」と思っていると、ギャップに驚くと思います。聞いても案外有力な情報が得られないことも多いんですね。基本的に、自分で必要なことはリサーチしておきましょう。
私が実際に参考にしたウェブサイトのURLを紹介しますので、リサーチの際には参考にしてください。というか、必読です!
MILANO FASHION WEEK
PARIS FASHION WEEK
こちらのサイトが、ファッションウィークのイベントスケジュールを網羅しています。それぞれのサイトに色んな情報が掲載されているので、うまく組み合わせて駆使していきましょう。
しかし、どのサイトも日本語ページは残念ながらありませんので(一応確認してみてください)、全て完全に理解する、ということは難しいかもしれませんが、それでもスケジュールや会場等、手に入る情報は多いので漏らさず確認するのが良いでしょう。
各サイトの使い方はそれぞれで、特にFWOやMODEMはうまく使うとかなり役立ちます。
FWOは、年会費10ドルで、会員のみに公開する有難い情報や、ファッションウィーク中、FWOの会員のみが無料で参加することのできる特別イベントなどを用意してくれるんですよ。大規模なイベントとまではいきませんが、面白いものもありますよ!現地で暇するのももったいないですし、行く価値はあります。もちろん、会員でなくてもサイトの利用はできるので、ある程度の情報は手に入ります。
MODEMは、他サイトよりとにかく細かく有力情報を公開していて、ランウェイだけでなくショールームやプレゼンテーションの情報も見つかります。更に、プレスの連絡先まで丁寧に公開してくれていますね!招待状のメールを送る際にかなり役立ちます。この話はまた別の記事で掘り下げたいと思います。
2 会場が公表されていない場合が多い
これ、本当に要注意です。
会場に行ってとりあえず並んでみよう!と思っても、会場が公開されていなければ行く事すら出来ませんね。無念。
もちろん明記されているブランドもあります。ただ、有名ブランドは基本的に非公開と思ってもいいくらいです。行きたいブランドほど非公開だなんて、納得いかない!という気持ちもありますが、どうやらテロ対策のようですね。パリの治安もなかなか心配されるところなので、安全第一という事で、仕方ない、という事で気を静めましょう(笑)
ただ、どうしても諦められない方。
ネット上で見つからないのならとにかく人に聞くのも手です。私はDIORとChloéの会場を、それぞれの店を訪ね、店員さんから聞き出しました。ただ、全ての店舗で情報が手に入るかというとそうではなく、パリの中でも本店など主要店舗に行くのが無難です。どちらのブランドも、「うちの店舗では分からないけど、ここの主要店舗に行けば多分知ってるよ」と親切に教えてくれる店員さんばかりでした。しかし、全ブランドで通用するわけではなく、Vivienne Westwoodも試しましたが、店員も知らず、店員が教えてくれたブランドオフィスのスタッフに直接尋ねてみても知らず、今度は「店員なら知ってるかも、、」とループ状態で、両者曖昧で諦めました。
このように、100%とは言えませんが、やってみたい方は是非試してみてください。皆さんフランクな方が多くて、店員さんも顔色一つ変えず快く教えてくれましたよ。
3 全てのブランドが飛び込みの一般客用に案内をしてくれる保証はない
ブランドによっては、ミラノでもパリでも一般客で空席を埋めようとしてくれたり、スタンディングで観覧させてもらえたりするようですが、全ブランドが案内してくれるかというとそうでもなく、大抵有名ブランドでは難しいと感じました、こちらも全て試したわけではないので私からははっきり言えませんが、少なくともChloéはダメでした。毎年ファッションウィークにスナップ写真を撮りにきているフリーランスのフォトグラファーの方とお話をしましたが、「朝イチだから、普段より少し遅めで、あと20分くらいで列作り出すんじゃない?」と言われた結果、一般向けの列すら作ってくれませんでした。ファッションウィークをよく知っている方でも予想がつかないくらいですから、やはり確実ではないですし、もしかしたら運営側も予め予定をするのではなくその場で判断しているのかも知れませんね。「行けたらラッキー」くらいの心持ちで待つのが良いのではないでしょうか。
4 会場の入り口が分かりにくいこともある
単純なことではありますが、大きな会場だと特設の入り口を探さないと待ってもいられないので探すのですが、皆さん結構苦労して探してましたね(笑)私は、運よく「会場探してるんだろ?とにかく入り口探すぞ」とメディアの方に声を掛けられ、スムーズに見つかりましたが。
特に、ランウェイよりプレゼンテーションの会場は特定するのが大変です。頑丈な、セキュリティ対策完備の大きな門が立ちはだかっている事が多く、部外者に特定されないためか、建物の外も基本無人です。時間には余裕を持って会場に向かうことをお勧めします。大体、会場周辺の飲食店や店の店員に聞いても知らない事が多いです。
会場をもし間違えてしまった場合、パリは交通量が多いのと、歩行者優先がかなり強いので、車はなかなかスムーズに進みません。タクシーで急いで向かおうとしても、「間に合わない•••」なんてこともあり得ます。ちなみに私はその状況で遅れて会場に着き、「ショー始まってるから早く入りな!」と警備員がすぐ案内してくれたのが救いでしたが、万が一のこともあるので皆さん、念には念を。
5 とにかく冷たくあしらわれても粘ること
私がミラノでUJOHという日本のブランドのショーを一般客の列に並んで見たときの話です。
招待状はないけど一つくらいはショーを見て帰りたい!と思っていたので、ショー開催予定時刻の2時間前から会場で待ちました。ちなみにぶっちぎりで私が一番乗りでしたね(笑)他の一般客は、大体40分くらい前から到着し出して、警備員が一般客用の列を作って案内をしてくれたのは、開催予定時刻15分前とか、そのくらいだったような気がします。その頃には結構人が集まっていましたが、一人っきりでずっと粘ってた私の顔を運営側は覚えてくれていたので、2番目くらいに列に案内してくれました。
開催予定時刻1時間前に到着すれば、よっぽど安心でしょう。
それでも少し早いくらいかもしれません。
ちなみに、ショーの開催時刻は予定時刻より遅れることが多いと思います。
どのくらい、とは言えませんが、思っている以上に待たされることが多いですね。
実際に一般客の入場がスタートしたのは、開催予定時刻から遅れての時間帯でした。
ただ、列に並んだからといって会場に確実に入れるわけではなく、前から順に入れて、空席がなくなればそこまでで終了、という感じだったかと思います。スタンディング席を設けないタイプのショーだったので、スタンディング有りの場合はもう少し案内される人数は多いと思います。
ここで、その「粘ること」に関して。
一人で待ち続けて30分ほど経った頃、「このショーはスタンディングはないから一般客には観れないよ」とちょっと感じの悪い警備員が私に言ってきたんですね。まあ、ユーモアはある人なようで初めのうちはモデルが到着して会場に通される度に、「君はモデルかい?」と皮肉たっぷりのジョークをかましてきていたのですが、別の一般客がイベントについて質問をすると、「No English」とか言って、さっきまで散々私と英語で会話してた癖にわざと客を突き返したりしていましたね。そんな感じの警備員ですが私は何を言われても、可哀想な目で見られても無視して待ち続けていました。
その後30分後くらいで会場から運営のスタッフが警備員の元に来て、何か打ち合わせをはじめました。その時、その警備員がスタッフに、「この子ずっとここで待ってて、招待状が無いみたいなんだけど、どれだけ言っても諦めないんだよね」というようなことをイタリア語で伝えて、伝えられたスタッフからはっきりとこんな事を言われました。
「僕たちは君を会場には通せないし、君はどれだけ待ってたってショーは観られない。だから、自分の時間を無駄にしないためにも、諦めた方がいい。」
と。
ここまで言われたら流石に無謀か、帰ろうかな、とその時は本気で迷いましたが、1時間も寒い中待ったんだから一か八かあと一時間くらい待ってみるか、と思って居続けたところ案内をして貰えたわけです。
相手にとっては迷惑かもしれませんが、海外というのはわりかし人情みたいなものが深くて、こちらが気持ちを見せれば向こうの心が動いたり、折れたりするものだと思うんですよね。
本当に観たいと望むなら、それくらい頑固に頑張りましょう。
その時のイベント会場での雰囲気をお伝えするために動画をあげますので、参考程度に。
会場によって雰囲気は結構違います。
動画は、開催予定時刻15分前頃のものです。
列が作られる直前の時間です。
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ミラノにはこのような分かりやすい看板が置いてありました。全ての会場にあるとは言い切れませんが、ドゥオーモ横の会場はショーによく使われていたようで、分かりやすく表示がありました。
皆さん、いかがでしたか?
結構、これを毎日繰り返すのは体力的にも精神的にも疲れるんです。
あまり無理をしすぎず、ゆっくりカフェで休む時間も挟みながら、できる範囲で挑戦してみましょう!
皆さんがファッションウィークでなるべく沢山のものを得て、楽しむ事が出来たら良いなあと思いながら、書かせていただきました。
私の知らない方法もたくさんあるかと思います。いろんな方法を試してみてくださいね!
何か収穫があれば私にも是非教えていただけたら、なんて思います(笑)
質問も常に受け付けていますよ!
逆にファッションウィークに興味があまり無い人が読んだら、「絶対無理ここまで出来ない」と思わせてしまうでしょうか•••。苦労はしますが収穫は多いものですよ!(笑)
それでは皆さん、ファッションウィーク中の独特な街の雰囲気を楽しみながら、ファッション感度を高めてきて下さいね!
それではまた!
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